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松木安太郎×マルバ浅野智久対談「楽しんでプレーするために。」

ヒュンメルオリジナルラストを採用した大好評のジュニア専用シューズ。約4500人とジュニアスクールで日本最大規模を誇るマルバサッカースクールの協力を得て、300名に及ぶアンケートとヒアリングから、成長期にあるジュニアの足を考えたシューズが誕生しました。ヒュンメルのご意見番・サッカー解説者の松木安太郎氏にマルバサッカースクールの代表浅野智久氏を交え、成長期にあるジュニアのプレーやシューズについて語ってもらいました。

松木 安太郎

1957年11月28日生まれ 東京都出身 選手、監督として数々のタイトルを獲得。現在は、サッカー解説を中心にメディアで広く活躍している。

選択肢のない時代に育って

松木 浅野さんは、多分日本のサッカーが、さあ、サッカー選手を作ろうかという時代の生まれですね。僕らは違う時代の世代。スパイクなんかも、憧れの選手と同じものをどんなグランドでも履きたい。それしかなかった時代。コンクリートでもスパイク履いてましたからね(笑)。
浅野 今でも憧れの選手と同じスパイクを履きたいという気持ちはあると思いますが、子ども達を見ていると少しずついいものを選ぼうとしてきてるなと感じますね。
松木 シューズもそうだけど、どういう食事がいいのかって、元気で若いうちは分かんないんだよね。若いうちっていうのは、無理がきく。ただ僕らくらいの年になると、色んな障害が出てくる。2・3日前にレントゲンを撮ったんだけど、膝がこすれてて椎間板ないんだよ。サッカーやりたいのに、医者に止められてね。
ヒュンメル 浅野さんの主催するマルバサッカースクールは約4500人のスクール生がいます。開発の段階でヒアリングや試履きなど、協力してもらいましたが、子ども達の足を見ていると、浮き指や内反小指になっているお子さんが多いのに気がつきました。普段から、いかに足に合わない靴を履いていたり、窮屈な靴を履いてきた結果ではないかと考えました。
松木 僕なんかいびつだったよ(笑)。そんなこと考えないで育ったからね。

サッカーを健康にプレーし続ける

浅野 最近思うのは、ケガをする子が多くって。小学校高学年になっても簡単に骨折をしたりして。僕らも同じくらいサッカーやってたと思うんですが、今の子って、自然の中で遊ぶ経験が少ないから、体のバランスが悪いのかな、と。そういう中で履く靴は、ただクッションがあればいいとかではなく、カラダ本来の力を引き出す機能が必要になってきていると思いますね。
松木 フカフカの芝生でボールを使ったトレーニングをする時とボールを触らない時では、履く靴が違うんだよね。その場や目的に合わせて。今は選べるからね。
ヒュンメル そうですね。特に小さなお子さんは、親指から小指にかけての傾斜がきついんです。そこで今回ただ幅広なだけじゃない、オブリークラストという専用のラストを作りました。左右を非対称にすることで指周りの窮屈さを緩和し、自由に指を使うことができるようになりました。
松木 スポーツ科学。これはね、やっぱりね、親御さんには目を向けてもらいたいですね。野球なんかだと、色んな道具があるんですが、サッカーはスパイクとボールだけ。今はボールも進化して、スパイクとボールの相性でボールの勢いが変わってくる時代。サッカーは関係ねえよって言ってたんですが、そうやっていると僕みたいな障害が出ちゃう(笑)。だから、お子さんのシューズのプライオリティーは、障害を持たせないこと。それにやっぱり、いかにサッカーを楽しむかですよね。100人いた子がみんなプロ選手になるってことはまずないですから。小さいうちは人間としての成長だと思います。それがスポーツの役目でもありますし。教える側も楽しく、なおかつ健康でね。

浅野 智久

1971年11月3日生まれ 茨城県出身 ブラジルなどにサッカー留学し、プロ選手を経て、音楽業界で活躍。現在は、プロ選手も輩出するユニークな指導法で知られるマルバサッカースクールの代表。
【マルバサッカースクール】http://malva-fc.jp/

状況判断をしていくスポーツ、サッカー

松木 僕らが子どもの頃、水飲んじゃいけなかった。でも倒れなかった。今、飲んでも倒れるでしょ。昔よりもいいもの食べてるだろうし。これって、メンタリティーの問題ですよね。練習を止めて給水の時間を取ったりしてるんですが、本当は自分で考えて給水しないといけないんですよね。結構過保護になっちゃってる。スポーツ医学や科学はプラスアルファにはなるけど、最高のプレイヤーを育てはしないんだと思います。
浅野 僕もそう思いますね。
松木 ただ、道具の威力ってやっぱり必要です。親が選ぶんではなく、子ども達に試させて、どっちが蹴りやすいって、選ばせてあげて欲しいですね。
浅野 大切なのは状況判断なんですよ。道具選びも判断の一つだと思います。サッカーは都度判断するスポーツなので、自分で考えるようにして欲しいですね。しかも相手がいるスポーツで。僕が思うのは、サッカーが好きになってから、人と関わることがスタートするんだと思うんです。相手を知ること、味方を知ること、自分を知ること。僕は膝が悪くなって、選手を辞めて・・・
松木 悪い靴履いてたんだね(笑)。
浅野 そうですね(笑)。僕は選手を辞めてから音楽業界に入ったんです。26の頃、それまでに出会った人達と一緒にサッカーをしようとマルバをスタートさせました。僕はサッカーを通じて子どもたちにも色んなことを伝えていきたいんです。サッカーの楽しさはもちろん、人に優しくなったり、自分を好きになったりといったことも。

答えを全て教えないことの大切さ

松木 全部教えちゃうと考えないからね。恥をかいたりして、「もしかしたら」と、自分で気付くことが大事で、そこから成長するんだよね。僕はうまい選手は増えたと思うんですよ。でも勝てる選手が必要だと思うんです。どんな厳しい時でも踏ん張りのきく選手。サッカーを愛する気持ちの強い選手。それがきちっとしたトレーニングを行うことにつながるし、ケガをしない体づくりにつながると思うんです。安全に成長して、サッカーを楽しんで欲しいですね。
浅野 教え子に今オランダでプレーする大津選手がいるんです。決して最初からうまい選手ではなかったんですが、当時から「コーチ、勝負しましょう」って、気持ちの強い選手でした。僕はそういう選手達と出会い、彼らからたくさん学んでいますし、これからも一緒に学んでいければと思っています。